医療事務に向いている人はどんな人？

この記事では、医療事務に向いている人の特徴や医療事務に求められること、必要なスキルと資格について解説します。医療事務は単独業務が少ないため、円滑なコミュニケーション能力とチームワークや協調性が求められます。医療事務の仕事に興味がある方や転職に悩んでいる方の参考になれば幸いです。

医療事務に向いている人の特徴

医療事務に向いている人の特徴は、コミュニケーション能力があり、人と接するのが好きな人、真摯な対応で責任感があり作業が正確に行える人です。

医療事務は医療関係者や患者と関わる機会が多く病院の顔です。患者は体調が悪いと余裕がなくなり、普段なら気にならない言動にも敏感に反応され、クレームにつながる場面があります。優しい笑顔や雰囲気は、受診された患者の気持ちをほぐすでしょう。

また、患者だけではなく医師や看護師との連携も必要で協力しながら働くため、些細なことでも医師や看護師いとっては大切な情報な場合があるため、適宜報告や相談し、必要時は多職種と調整が必要です。

人の命にかかわる仕事ですから緊張感のある職場ですが、コミュニケーション能力が高いと円滑に業務が遂行できます。普段の生活の中で出てこないような医療用語など、専門知識を積極的に勉強していこうという向上心のある方は、特に医療事務に向いている人と言えます。

医療事務に求められること

医療事務は分業制をとっている大規模病院では、分業で働いているためチームワークが大切です。小さなクリニックでも関わる職種は様々で全般業務となるためチームワークが必須となります。

また、患者の急変やクレーム対応等でシステムトラブルがあったら冷静に判断し対応する能力が必要です。目の前で症状が悪化し急変しているところを発見する場合もありますので、そのようなときにスムーズに医療者と連携をはかり、救命に繋げる大切なポジションでもあります。

患者と医療従事者の橋渡しとなる場合もあるので、責任が重いと感じる方もいますが、情報共有をはかりスタッフ間で共有しましょう。システムトラブルでは、患者からダイレクトにクレームが来る場面も想定されるため、温度感の高い患者の気持ちに寄り添いながら冷静に対応する能力が求められます。

レセプト業務、会計業務といった数字を扱う仕事も多くあります。レセプト業務は病院の収益にも関わるため慎重に行います。診療に関わる医療事務仕事と並行してレセプト業務が発生する病院やクリニックもあり、細かい作業や数字に苦手意識があると業務が辛く感じる人もいます。集中して取り組む能力も求められます。

このように求められる能力が多いと感じる方もいるでしょう。一人で抱え込まずにチームワークを発揮し解決していく前向きな姿勢が重要です。医療事務は、医療従事者が医療現場で専門性の高い仕事に専念できるよう、全体を把握してサポートする役割もあります。

医療事務に必要なスキル・資格

医療事務に必要なスキルはパソコン操作です。レセプト業務、会計業務、カルテ作成もパソコンで行います。Word、Excelなど基本スキルがあれば問題ありません。入力情報が膨大となるためタイピングスキルもあった方が効率よく仕事できます。タイピングスキルは練習すれば磨かれますから、就職までの期間に練習しておけば安心です。

医療事務の仕事は未経験、無資格の方でも就業可能です。しかし、資格があれば就職や転職もスムーズに行えるため、主な医療事務資格4つを紹介します。医療事務の資格はすべて民間試験で国家試験はありません。

まず、1つ目は医療事務技能審査試験です。医療業務に関する業務能力と知識を判断され、40年以上の歴史があるスタンダードな試験です。合格率は60％です。

2つ目は医療事務管理士技能認定試験です。日本で最初にできた医療事務資格で50年以上の歴史があり、医療関係で幅広く認知されています。患者受付、治療費の計算、診療報酬明細書の作成、カルテ管理問いった医療事務業務をサポートするポジションを担当します。合格率は50～60％です。

3つ目は診療報酬請求事務能力認定試験で、厚生労働省が唯一認定した資格です。医療保険関係の理解や法律・通知の読解力、医療に関する幅広い知識が求められ専門性が高く、合格率は33％と低く難易度が高い資格となっています。

4つ目は医療事務認定実務者です。医療事務の総合的な慣例が身につくとして初心者向けに推奨される資格です。合格率は60～80％です。

紹介した資格には年齢制限や特別な資格は必要ありません。取りたい資格を決め、試験日から逆算して学習期間を設けましょう。まずは、未経験・無資格でも就職し、職場のニーズに合った資格や、自分の学びを深めたい分野の資格を取得し、より専門的な活躍の場が見つかるはずです。

まとめ

いかがだったでしょうか。この記事では、医療事務に向いている人の特徴や求められること、必要なスキルや資格について解説しました。求められることが多く驚かれた方もいるかもしれませんが、直接患者と接し医療チームの一員となって診療に携われる素晴らしい仕事です。就職してから覚えることも多いですが、「やってみよう」を大切にしてチャレンジされてはどうでしょうか。