
医療事務の仕事を目指すうえで、必須の資格はありません。しかし、医療事務の資格を取得することで、有利に就職活動を進められます。そんな医療事務の資格ですが、取得するためには大きくわけて「専門学校に通う」「通信講座を利用して勉強する」方法があります。それぞれについて以下で解説します。
通信講座は自主的に学べるのが魅力
医療事務の資格を取得する方法として、通信講座を利用して勉強する方法があります。通信講座では教材が用意され、学習カリキュラムに合わせて自主的に学べます。教材選びや、受験までの学習スケジュールを自分で考える必要がないため、自己管理は苦手だけれど自分のペースで勉強したい人には向いているでしょう。
仕事や家事・育児の隙間時間を利用して勉強することも可能なため、子育てがひと段落して働き始めることを考えている主婦や、スキルアップを目指して働きながら資格取得を考えている人にも向いています。添削課題などもあり、具体的な解説やアドバイスをもらうことができるため、効率よく勉強を進めることができます。
費用も約5万〜6万円と比較的取り入れやすいでしょう。しかし、カリキュラムがあるとはいえ、計画的にコツコツと勉強を継続する必要があり、モチベーションを保ち続けることが重要となります。
専門学校は絶対に合格したい方向け
医療事務の資格を取得する方法として、専門学校に通う方法もあります。専門学校に通うことで、充実したカリキュラムで勉強でき、より確実な合格に繋げることができます。
実際に就職をすると、即戦力として活躍することを求められるため、充実したカリキュラムで学べることは、就職後にも自信を持って実務にあたることができるでしょう。
また、専門学校では一緒に勉強する仲間ができるため、モチベーションが保ちやすいこともメリットです。医療事務の仕事はやりがいもありますが、病気やケガで不安を持つ患者さんと接するため、ときには思いがけず辛くあたられてしまい落ち込むこともあるでしょう。そんなとき、同じように医療事務として頑張る仲間を作っておくことは、その後の支えになることもあるでしょう。
しかし、講義の時間などが決まっているため、ほかに仕事や学校がある人や、家事・育児などとの両立を考えている人には難しい場合もあります。また、費用も約200万円程度かかり、高額になりがちです。お金と時間に余裕があれば、効率的な勉強方法といえるでしょう。
資格取得までの流れ
医療事務の資格取得までの流れは以下のとおりです。
取得したい資格を決める
一言で医療事務の資格と言っても、様々な種類の試験があります。代表的な医療事務の資格を以下に記載しますのでご参照ください。これらは資格によって難易度も異なるため、まずはどの試験を受験するのかを決めることから始めます。
・診療報酬請求事務能力認定試験
・医科医療事務管理士 技能認定試験
・医事コンピュータ技能検定試験
・医療情報実務能力検定試験(医療事務実務士)
・医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)
・医療事務技能認定試験
・医療事務検定試験
・レセプト点検業務技能検定試験
試験日・申込期日を調べる
資格試験は年に2〜3回しか行われていないものから毎月開催しているものまであるため、勉強の進み具合や予定と合わせて調整します。あわせて申込期日を確認し、忘れずに申し込みをしましょう。
申し込み方法は、ほとんどが受験申込書を郵送で申し込みますが、なかにはインターネットでの申し込みのみ対応しているものもあるため、注意が必要です。
受験申込書を提出し、受験費用を支払う
受験申込書は、資格試験実施機関のホームページから入手できます。必要事項を記入した申込書を提出し、受験費用を支払いましょう。受験費用は振込のことが多いですが、当日持参の場合もあります。
資格試験を受ける
医療事務資格の受験方法には「在宅受験」と「会場受験」があります。「在宅受験」は、自宅で試験を受けることができます。インターネット試験と言われ、好きな場所で試験できるものもあります。
「会場試験」は、実際に試験会場に行く必要があるため、会場の場所を確認しましょう。当日慌てないよう、会場までのルートも確認しておくと良いでしょう。
ほとんどの資格試験は、医療事務に必要な知識を暗記して挑みますが、なかにはテキストを見ながら解答することが可能な試験もあります。
合否の確認
医療事務資格の合格発表は、ホームページなどに掲載される場合もありますが、ほとんどの場合受験者に郵送で結果が郵送されます。1ヶ月ほどで合格発表となることがほとんどです。
まとめ
景気に左右されず安定して働き続けることができる医療事務の仕事は人気も高く、経験の有無やその内容が重視される傾向にあります。そのため、医療事務の資格を取得することで、未経験者でも有利に就職活動を進めることができます。
また、資格を取得していることで資格手当などさらなる収入アップにもつながることもあります。医療事務の資格には難易度も含め様々な種類があるため、自分に合った資格を見つけ、目指すと良いでしょう。本記事が医療事務の資格取得をするうえでの参考になれば幸いです。